ブライアン・オルテガvs.カブ・スワンソン(UFCファイトナイト123・フレズノ)
昨日はできればKNOCK OUTの年末大会に行きたかったが…諸事情にて行けず、無念。ただファイトパスで見たブライアン・オルテガ対カブ・スワンソンは素晴らしい試合だった。
メインの5R試合ということもあってか、1R序盤はローの探り合いが続く。だがやがて、パンチの交換を機にスワンソンの打撃が火を吹き始めた。スワンソンは多彩なコンビネーション、特に上に注意を引き付けてからボディーへと繋げる打撃を鋭く打ち込んでゆく。オルテガが「相手の攻撃は読めた」と言わんばかりにパリーや肩のブロッキングを駆使してそれらを防ぎ出すと、スワンソンはさらに、コンビネーションの終わりに強烈なボディを叩き込んでゆく。
スワンソンの打撃は、何というか対戦相手へのメッセージが込められているような攻撃で、相手の出方に対して「これならどうだ」という対話のような攻め方を取るところが面白い。人気の出る一因であろう。
しかし1R終盤、両者クリンチから膝蹴りという攻防で、オルテガが腕をがぶらせダースチョークを仕掛ける。小外掛けでテイクダウンをし、両者仰向けに倒れると、そこからオルテガは体を反時計回りに回してチョークを絞ってゆく。スワンソンは必死の形相で、かなり深く極まっているようだったが、ブザーに救われ両者離れた。
2R、やはり序盤は打撃戦だが、スワンソンはその中で1Rと同様、ときおり見事にボディを決める。オルテガは打撃に付き合いつつ距離を詰め、クリンチから首相撲に移ろうとするもスワンソンは嫌がり、体を入れ替え逃れようとする。だが残り1分50秒頃、オルテガがケージのゲートとなっている部分のポールをうまく使ってスワンソンを追い詰めると、またも膝蹴りの攻防から腕を首に巻きつけ、スタンドのままギロチンを仕掛ける。
(信じがたいことに)オルテガはそのままの姿勢から一度右手を外しアジャストさせると、更にディープにギロチンを絞り込み、耐えかねたスワンソンのタップを呼び込んだ! 一瞬、目を疑うほどの極め力である。