ダスティン・ポワリエvs.アンソニー・ペティス(UFC Fignt Night Norfork)
ポワリエといえば打撃のイメージが強かったが、戦績を見ると確かにサブミッションでもこれまでにかなり勝利数を稼いでいる。今回は第一ラウンドから打撃を見せつつ、距離を潰すダッシュ気味のタックル→グラウンドという展開へ持ち込み、バックを何度も奪う。一発の極めがあるペティスのサブミッション(キムラ)も、ケージを活用しながらうまく防いでいた。ポワリエはパウンドと柔術の技術を非常に滑らかにつなぎ、ペティスを流血させつつボディロックと激しいグラウンドの攻防で弱らせてゆく。第三ラウンド、スタミナも切れないままにポワリエがバックからマウントに移行した所で、ペティスをタップに導いた(肋骨が折れた?)。むろん第一ラウンド最後のパンチの交換も見所だったが、ポワリエがペティス相手に柔術スキルで勝負をかけていった点(ペティスの三角も何度も防いでいる)に、この試合のポイントがあった。どうあっても「隠し武器」的な位置づけであるペティスの柔術を狙い正面勝負を挑んだ、作戦勝ちとも言えるだろう。